1)原子力発電の安全性を担う民間企業
「アトックス」という企業をご存知ですか。
あまりその名を聞いたことがあるという方はおおくないかもしれませんが、実はその存在の恩恵を受けている方は多いと言える存在です。
そんなアトックスの主な業務は、放射線設備の運用や保守管理です。
そのサービスの利用先としては、研究所や大学、病院などのさまざまな放射線施設となっており、そのような中でも特にメインとなっているのが「原子力発電所」での放射線管理と運用保守があたります。
このような事実を聞いて、驚かれる方は多いのではないでしょうか。
原発関連の業務に従事している企業というと電力会社や原発メーカー、そのほかのそれら企業の関連会社をイメージする方が大半と思われるためです。
しかし本企業は電力会社や原発メーカーとは一切資産関係を持たない「独立系」民間会社です。
そして、放射線を取り扱う事業を行う上で欠かすことのできない国家資格を有する従業員の数が国内でもトップクラスを誇っている存在です。
その比率は非常に高く約1500人いる社員の4人に1人が「放射線取扱主任者」の有資格者となっています。
そんな「アトックス」は、電力会社や原発メーカーとの資本関係が一切ないがゆえにその管理や運用保守を行う対象が、一部の電力会社の原発や特定メーカーの原子炉の実に限定されていないという特徴があります。
そしてそれゆえに日本中にある原発の安全性を保証するうえで欠かせない役割を担っている存在と言えます。
2)アトックスは働き方を新しく変えた
そんな本企業では、近年その事業の在り方の重要性ゆえにそのワークスタイル変革を行い注目を集めました。
そのきっかけは、誰もが知る東日本大震災とそれに伴い発生した福島原発の事故でした。
その日、全国各地に多数ある本企業の拠点は北海道から茨城県までの東日本エリア全域で大きな影響を受けたそうです。
そして、原子力非常事態宣言が発令され避難指示が出た後については、福島の従業員の安否確認や居所確認が全く取れないという事態に陥った過去があります。
その際の不手際の半生を活かし、二度とそのようなことがないよう本企業ではワークスタイル変革に積極的に取り組んだのです。
その一環として、社内システムをすべて「クラウド」に移行するなどの取り組みがあげられます。
これは、2014年7月に東京新富町から田町に本社を移転した際に行われました。
東日本大震災とそれに伴う原発事故により被災した数多くの拠点や従業員との連絡が取れなくなり、事業の継続が困難となった経験から情報共有手段の多様化を痛感したうえでの判断でした。
特に、実際に被災を経験した従業員の声に耳を傾けて痛感したことは被災した際に最も求められていたのは正しい「情報」であったということがわかりました。
そこで、これまで一部のファイルサーバーが各拠点に分散している以外はほぼ本社内に基幹システムからメールサーバー、グループウェアサーバー、認証サーバーなどが集約されてしまっていたのをクラウド化することで、万が一の事態に備えることをしたのです。
つまり、これまでは本社に障害が発生したり本社と拠点を結ぶ回線に障害がおこるとほとんど社内システムを利用できなくなってしまっていたのです。
このようなことが二度とないシステムを一気に変える思い切った決断を行ったのは、本企業の魅力と言えます。
3)「クラウド化」によって業務の効率化とスピードアップができた
なお、当然クラウドにい移行するにあたってはその利用するネットワークの信頼性が必須です。
どんなに高性能なクラウドを選択したとしても、ネットワークに問題が起きてしまってはやはりどうしようもなくなってしまうためです。
その点については信頼性の高い企業とのやり取りを一切妥協することなく行っているため、その信頼性は非常に高いものになっています。
また、本企業が社内システムの「クラウド化」に踏み切ったのには可用性向上だけを狙ってのことではありません。
この「クラウド化」を行うことで業務の効率化とスピードアップ、さらにはBCP対策のためのワークスタイル変革もその目的として掲げていたのです。
つまり、これまでは各拠点のローカルサーバーにファイルを保存しておくのがそのファイル管理の一般的な方法でした。
しかしその運営方法も社内システムの「クラウド化」により大きく変わりました。
「クラウド化」を行ったのちはクラウド上にファイルを置くことを推奨することで、必要な情報にいつでもどこからでもそのファイルにアクセスできるようにしています。
これにより、これまで別の拠点に出向く際にいちいち必要な資料一式を印刷して出かけていたのが今では一切不要になったのです。
その拠点から必要に応じて印刷を行えばよくなり、紙の無駄を減らすエコ活動にもつながっている点も見逃せないポイントと言えるでしょう。
このように本企業は、自身の失敗から多くを学び、常に進化し続けている点がその最大の魅力です。
今後もその変化が見逃せない存在と言えるでしょう。
最終更新日 2025年9月18日 by sunolu






